March 05, 2014

KYK できますか? 書けますか?

 交通誘導警備業務(いわゆる2号業務)をしていると、様々なKY用紙に当たります。
「こんなKY見たことない」
というトンデモKYがある一方、至極簡単に死亡災害が発生する現場の厳しいKY用紙にぶち当たることもあります。

 先日、見たことがないほど厳しいKYにぶち当たりましたので、これをきっかけにKYKについて書いてみたいと思います。尚、厳しさの具体的なことを書いてしまうと日本におけるKYKのルーツまでつながってしまいますのでそのあたりは守秘を発動させていただきます。

○KYKとはなんぞや?

 略語の解説は後回しにしますが、KYKとは危険予知活動です。現場を見て、作業内容を聞く。
1.今日の作業においてどのような危険が予想されるか
2.それに対してどのようにして事故災害を防ぐか
この2つのセットが基本的なKYKです。作業を始める前にやるから危険「予知」というわけですね。

 KYKは「危険を察知する目」がないとできません。そして、「危険を察知する目」は意識したその日から、経験を積むことでどんどん研ぎ澄ますことができます。今すぐに、始めましょう。

 KYKは、
K. 危険
Y. 予知
K. 活動
の頭文字を取ったものです。KY活動とも呼ばれます。類義語としてTBMがあります。ツールボックスミーティング。作業開始前に、道具箱の前で、今日の作業はこのような危険がある。だから我々はこうする。そして、例えば
「足元確認よいか!」
「足元確認よし!」
本日も安全作業でがんばろう。となるわけです。

 さて、ここからはKYのメリット、KYの第一歩、KYの現状などを書いていきたいと思っていますが、途中で息切れしたらごめんなさい。

○KYKが書けることによるメリット

 KYがあるような現場ではたいてい新規入場と朝礼があります。順番にこなしましょう。
1.現場事務所にて礼儀正しく挨拶します
2.新規入場をさらりと書きます。健康診断や入社年月日、経験年数など細かいことを書かされる場合もあります。血圧とか。携帯かメモ帳にメモしておいて、確認しながら記入して構いません。正確に、記入漏れがないよう書きましょう
3.KY用紙と向き合い、のーみそがスポンジになるくらい絞りきって書きましょう
4.朝礼をサクッと決めます

 ここまでキメれば我々のターンです。監督がKYをチェックし、この警備員はいいなと思ったときに目がいくのは、
「職長:Nemo」
の部分です。

 ヘルメットの名前を確認するまでもなく、名前を覚えてもらえます。監督が現場に来たら、
「お疲れさまです」
「ネモ君、何か変わったことは?」
「特にありません」
から始まって、
「ネモ君、今日はジャンボ(ブレイカー)を使うから、苦情とかあったらすぐに連絡してくれ」
「了解です」

 もちろん、監督の携帯電話番号は私の携帯電話に登録済みである。

 そして、朝のミーティングが始まる前に監督から。
「ネモ君はしっかり(KYを)書いてくれてるね。前のところはミミズがのたくった字みたいだったよ」
実話である。

 下請けでやってる業者の方が現場に挨拶に来て。
「今度の警備員は気が利いてていいねって監督が言ってましたよ。これからもよろしくお願いしますねー」
「こ、こちらこそ、よろしくお願いいたします!」
実話である。

 いいって言われるとテンション上がるよね。明日はもっとがんばろうって。

○KYKの現状

 KYって、たいてい職長が書いてますよね。あれ、本来は全員参加です。全員で危険なポイントを出し合って、危険度の高いものをKYに記入する。対策も全員で共有するのが本来の形です。

 現場の下請けさんのKYとか、時々チェックしてます。ぶっちゃけ書けない人が結構います。毎日同じメニューとかね。肉、肉、肉、そろそろ飽きただろって。警備員が同じ事をすると怒られます。肉、魚、今日は野菜炒め、ってローテーションでもいいので回していくことです。

 私は幸運なことに職長補佐(同義語:便利屋)として経験を積めました。
「ネモ君、ここはこうなってこうだから○○よし! の流れにしようよ」
職長は大先輩で、恐ろしいほどの腕利き警備員です。報告書もKYも関連書類も私が書きます。職長は朝礼と「○○よいか」「○○よし!」だけで、あとは現場に集中してもらいました。

 実は恩がありまして。さらに前に、私が職長になっちゃった現場で、数ヶ月分のKYを一気に書くことが要求されました。かの先輩は、嫌がることなく手伝ってくれました。私は元々書類関係が得意。先輩は現場の仕切りがピカイチ。得意分野で力量発揮というわけです。

 とりわけ、KYKにおいて、安全に関しては警備員の独壇場です。我々はそれが専門なのですから。胸をはってKYを書いていきましょう。

○KYKの第一歩を踏みだそう

 KYって何を書いたらいいのかわからない。では、例を出しましょう。交通誘導をしていたら必ずあることです。

1.今日の作業においてどのような危険が予想されるか
「一般車の誘導をしているとき、よそ見をして、車に轢かれる」

2.それに対してどのようにして事故災害を防ぐか
「周囲の確認を徹底する」

 今、こいつ馬鹿かって思いました? 実はここがスタートラインです。

 1.はKYの基本テンプレートに合わせました。
「~なので、~して、~なる」
こんな些細なことから始めるのがKYKです。

 2.は、「よそ見」というところから拾った対策です。

 ABC活動というものがあります。
A. 当たり前のことを
B. 馬鹿にせず
C. ちゃんとやる

 やりましょう。

 ちなみに、今の例は実際のKYで書いたことはありません。読んだ監督がどんな顔をするかは想像できませんのであらかじめご了承ください。

○じゃあ、現場のKYは何を書けばいいの?

 現場と作業内容によって異なるのですが、警備員の場合には2つの指針があります。
1. 現場全体の安全のためのKY
2. 誘導員自身を守るためのKY

 2に関して一つ。交通誘導警備員の受傷事故は本当に多いです。一時は「検定合格者」「ベテラン」が槍玉に挙げられていましたが、今はベテランルーキー検定関係なしに受傷事故が起こっています。私たちはこうする。
「待避場所、方法を選定し、いざというときは待避する」
よそ見運転をしている車が突っ込んできたときに逃げる場所を確認しておく。逃げる。これをKYに書いて怒る監督はいないはずです。

○最後に

 この記事はほぼ私一人、あるいは教えてくださった先輩、といった狭い感覚で書き上げたものです。可能であればブラッシュアップしたい。また、KYってよくわからないからもっと詳しく教えてといったコメントも大歓迎です。みんなで幸せになろうよ。

 では本日もご安全に!


Posted by Nemo at March 5, 2014 22:05 | guard