January 22, 2012

最強かつ基本のクレーム予防法はコミュニケーションを取ること

 たとえば、道路工事をしていてクレームが誰に来るかと言えば、警備員。クレームに対応してクライアントに伝えるのも交通誘導警備業務の日常であろう。

 今回の話はちょっと違って、工区が広くて同じところで長期間工事をしていて、クレームが入りやすくて気を遣う現場にて。

 警備員にできるのは、歩行者自転車に挨拶すること。いつも通る車には会釈。声をかけてくれた人とは時間の許す限り雑談。話を聞く。政治や野球の話は地雷を踏みやすいので慎重に相手の話を聞いてうまく合わせる。車はともかく、歩行者や自転車はほぼ間違いなく地元の人だから。

 このくらい。

 これはもうほとんど接客業のスキル。接客経験のある人に警備員が向いているかどうかはわからないけど、接客経験を持っている警備員はアドバンテージがある。現場の近所で仕事している人に挨拶しに行くのはサボりでも何でもなくて立派な仕事だ。

 日頃から挨拶や会話をしている相手に対して、人間はある日突然激怒できるか。する人も中にはいるだろうけど、私はできないと思う。何か不満があれば気軽に言ってもらえる関係を築くのもクレーム予防のうち。平謝りするのも警備員の仕事。

 私が現場責任者をしているところのクライアントはこのあたりがわかっていて、所長自ら挨拶回りをして話を聞きにゆく。

 結果、重大なクレームが発生したことはない。厄介なのは役所にクレームを入れられるケースだが、役所と話をするのが趣味みたいな特殊な人なのであきらめているという。

 昔、ひどい元請けがいた。

 それまでは工事でどんなことをしようとも文句一つ言わなかった地元の方が、S社のやり方が最悪でクレーマーに変身してしまったのだ。バカだよお前。大馬鹿だ。

 今の所長さんが行くと、今までこんなにしっかり話を聞いてもらったことはない、みたいな反応が多いという。

 こういうクライアントが好きなんだよ、俺は。


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January 06, 2012

交通誘導警備業務検定2級 特別講習

 交通2級の合格証明書の交付から1年経過していないので、それなりに新しい情報ではないだろうか。

○試験の概要

 検索してくださる? そこに書いてないことを書くので。というのは半分冗談で、試験は筆記と実技。特別講習で重要なのは筆記。五肢択一で20問。100点満点で合格ラインは90点。実技の配点はよく知らないが、実技の場合は試験官の裁量がきく。ペーパーは下駄の履かせようがない。

○合格率

 各都道府県と年によるようだが、私の受けたところではおおむね50%。ひどい年はこれを下回る。ここに私見を付け加えると、落ちる理由の大半はペーパー。

○どうやったら受けられるの?

 特別講習に関しては、受験枠を手に入れるところから競争。会社が受験枠を取れなければ終わり。話によると、警備業協会とむにゃむにゃ……眠くなってきたようだ。

○勤続何年で会社から声がかかった?

 いろいろ問題があるので言えない。素行をよくしていれば会社から声がかかるかもしれないし、実績を積み上げて会社に受けさせてほしいと相談するのもいいと思う。

○費用は?

 会社持ちだから知らない。会社によっては何年間やめませんという誓約書を書かせることもあると、元警備員から聞いたことがある。ちなみに、合格証明書の発行だけで1万円くらいかかる。私は生活安全課でそのことを知って、とりあえずATMに走って自腹で払って、会社に報告したら支給された。

○なんかいいことあるの?

 警備員の資質が向上する。あ、ごめんこれ定型文。実際のところ、知識の幅が広がって世界が広くなるのは確か。新任教育や現任教育で教えられるのは本当に限られた範囲だから、教本を一冊手に入れて、それを幹にして情報の枝を伸ばせばいろんなことがわかる。ネットは広大だわ。

 即物的なところでは、資格手当が付く場合や昇給につながる場合がある。日給いくらでも、勤務日数をかけるとまあ、悪くないよね。

○もしかして、悪いこともある?

 あるよ。

○一夜漬けってあり?

 受験戦争を勝ち抜いたことがあれば何とかなるかもしれないけどおすすめしない。

○そろそろ本題に入りなさい

 わかりました。

○特別講習の概要

 特別講習は2日間。1日目は実技と学科をたたき込まれて、2日目の午後に試験だったかな。試験は実技が先で学科が後。学科は疲れていても解けるように事前の勉強が重要。

○予備講習

 特別講習よりも前に、予備講習とか何とかいう学科を重点的にやるのがある。受講するかどうかは任意。料金については例によって知らない。

 予備講習のポイントは、自分の知らなさ加減を実感することにある。ここで気づいて猛勉強を始めれば、特別講習までまだ間があるので間に合うかもしれない。何しろペーパーの成績が悪いので予備講習があるわけで。ここでは、試験を踏まえて最低限知っているべきことや引っかけなどについて教えてくれた。

○実技

 ここで警視庁に登場してもらおう。
警備業に関する各種手続/交通誘導警備業務検定2級の学科試験及び実技試験の出題範囲及び配点基準 :警視庁
私の時は、
・大旗を使用した徐行、停止、進行及び幅寄せの誘導
・警笛及び素手の合図による車両の後進誘導要領
・警察機関等への連絡要領
・負傷者の搬送要領
・徒手の護身術(基本)
・交通事故の発生時における二次災害の防止要領
だったと思う。

 実技では自分で発声する文言、相手からの呼びかけに対応する文言があるので、一言一句間違わず暗記する。事前にプリントが配布されているのでこれは覚える。

 大旗は振った後に肩の高さより下、振り下ろしたときに肩の高さより上、といったところもあるけど、実際に高速道路上で接近する車両に向かってどういう順番でどう合図して立ち位置はどこか、このあたりを順番通りに覚えておけば比較的やりやすい。

 後進誘導は実務経験者の独壇場。警笛の吹き方、素手による合図の仕方。教えてもらえばすぐそのやり方でできるようになる。

 警察機関等への連絡は、電話を使う。警備業務中に近くで事故が起きたという想定。問題文が正解で、限られた時間でメモを取って警察機関等への連絡をする。いつ、どこで、誰が、何を、どうした。これを素早くメモする。メモはひらがなでいい。要点を押さえてメモを取って、落ち着いて電話する。

 負傷者の搬送は、体力がいる。とはいっても、身長順で整列させて体格の合うように組めるようになるはずなので、ある程度は大丈夫。ちなみに、実際に搬送するわけではなく、搬送の姿勢を取って
「搬送よし!」
で搬送したことになる。それでもやることは結構あって、二人一組で仲良くやるとよい。私の相手は身長低いのに体重があって難儀した。

 徒手の護身術。わからん。片手内回しとか結局できないし。ここは気合い。
「エイッ!」
「ヤー!」
の、ヤーの声で相手を殺すくらいの気迫で迫れ。相手は暴漢だからね。腕をがしっと掴まれてても気合いで殺せれば結果オーライ。

 二次災害の防止。これは大旗と停止表示板と発煙筒を使う。発煙筒に火はつけないけど、実際の車を使って助手席から発煙筒、トランクから停止表示板だったかな。文言は暗記。アイテムを置く場所や立ち位置が細かいので大変だけど、逆に覚えやすい。

○そんな装備で大丈夫か?

 大丈夫だ、問題ない。

○筆記試験

 100点満点で合格ラインが90点。この試験の意味するところは何か。合格させるための試験だということ。勉強していれば95点が取れる試験問題しか出さない。残りの1問だけは未知の難問を用意するという出題意図だと解釈できる。

 難易度でいえば、普通免許の方がよほど難しい。

 勉強のコツ。問題集を解くときに、「間違っているのはどれか」という設問が時折出てくる。これが当たり。間違っている選択肢を見つけたら、他の4つは正しいわけだから、問題を解きながら覚える。「正しいのはどれか」ときたら正しいのを覚える。誤答した問題にはチェックをつけて、次の1周で解き直す。問題集を3周すればある程度できるようになるといわれている。

○おまけ

 教本はその性質上書いてあることすべてが出題範囲となるため、本来書くべきことが書かれていない。書かれているのは基本中の基本のみ。とはいえ、基本は大事で、私は誘導灯一本で戦える警備員なのだが、ある現場では手旗を使えといわれて教本が役に立った。ついでに大旗を振った実技の経験が役に立った。たまに、警戒棒や警戒丈を使う現場も楽しそうだなあと思うこともある。

 だが。

 私は交通誘導警備業務が大好きだ。

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January 05, 2012

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします

 仕事始めは無線を使った大型車両の誘導。

 搬入も落ち着いて緩んできた14時過ぎだっただろうか。白いライトバンが接近。

 警備員というのは不思議なもので、
「これうちの車かなあ」
と、知らないうちにナンバーを見てしまう。見えたナンバーは「xx」……えーと、知ってるナンバーだぞ。なんだっけ。
「隣接する工区の所長さんだー!」
気づいたときにはもう会釈しても間に合う距離じゃなくて、左手をちょいっと上げて挨拶することにした。向こうも気づいてくれて、……あれ、ライトバン止まった。運転席に駆け寄ると所長さんがわざわざ降りて、
「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
と、挨拶を交わすことになったではないか。

 今日は職員のみで、明日から現場が動くということを教えてもらった。

 年始のサプライズでいい気分で仕事を終えて会社に連絡を入れてみたところ、明日はその所長さんのところで仕事ができるとのこと。

 いっちょ気張りますか。

Posted by Nemo at 21:15 | guard | コメント (0)