October 13, 2011

片側交互通行ができない警備員

 片側交互通行。通称片交。交通誘導警備業務に当たるのであれば、まずこれができないと話にならない。極めて重要かつ簡単なお仕事。時と場合によるけども。

 簡単な説明をしたい。

 片側交互通行の現場の両端に立つのが警備員Aと警備員Bとしよう。この二人の間は車両がすれ違えないので、どちらかが確実に進行できる場合にしか車両を通せない。このAさんとBさんはコンビを組むことになるのだが、ハズレを引くとひどいよ。ま、それはさておき片交だ。

 状況設定、警備員A側に車両が接近。

1.Aは反対側のBに対し「止めて」の合図を送る
2.Bは合図を受けて接近する車両がなければOKの合図を返す
3.AはBの合図を確認して車両を進行させる

 あれ、何だこれ書いてみたら恐ろしく簡単だな。

 そしてこれ、できない警備員がいる。

 驚いたね。上記2を確認しないで車両を送ってくるんで。あのね、片交の中はゲンミツに一方通行なの。
「車両送るよ」
「いいよ」
これは実際に会話してないんだけども、相手の了解がなければ絶対に車両を進行させてはいけない。正面衝突するから。実際にはまれだけど、ブラインドコーナーが絡んでた日にはアウトだよ。そういう場合は無線が使えるまともな人がやるから事故が起こらないんだけど。

 この無責任警備員、こっちがいいよって言ってないのに送ってくる。これはもう安全上に重大な問題があるので走っていって注意するレベル。車の合間見てあるってって言った。
「OK出してないのに(車両)送るのやめてください」
そしたらどうなったか。逆ギレされた。この人は片交の基本を本気でわかっていないらしい。ついでにぐだぐだぐだぐだ文句言われた。もうこいつダメだと思ってほっといた。
曰く、
「今までこのやり方でやってきた」
おめー運がいいだけだよ。しかもおそらく通行止めばっかりでな。
「業者に言われたから手伝ってた」
てめー真っ黒なグレーゾーンに足踏み込んで何でえらそうなんだ。
「今までやってきたけどこんなことは初めてだ」
……片交の相手がヘボだとね、運が悪かったと思ってあきらめるんだよ。知らないの。

 実はこの問題警備員、前に組んだことがあってね。
「ネモ君、○○って新人が一緒だからいろいろ教えてやってくれ」
管制からの連絡。そこが話する暇もない忙しい現場で、雨まで降ったんだけどね。

 今の彼はというと、新任教育から私と組んだ時の経験値まできれいさっぱり忘れちゃったみたい。なんか自分は仕事ができるって錯覚して実際まるでできてない。業者とタメ口叩いてみたり。同僚の古株にどうしようもない似たやつがいるが、あいつとどっちがマシかなあ。困った話だよホント。話聞く気がないからね。

 ああはなりたくないよ。って締めでいいかな? ごめんなさいね。


Posted by Nemo at 21:07 | guard | コメント (4)

October 12, 2011

ずぶずぶの素人運転手をまともな運転手にに叩き直す仕事

 警備員は安全に関するプロフェッショナルである。

 私の所属する会社は国土交通省発注のとある仕事に10年くらい携わっている。何しろ仕事がでかいので、元請けもでかい。下請けもまともな業者でないと入れない。私がその現場に呼ばれたのは去年の冬か、春にかけてだろうか。仕事の内容もいかついもので、「大型工事用資材搬入車両並びに土運搬車両の誘導」というもの。業務用無線が届くギリギリに散らばって誘導に当たる。そしてすぐ隣には同じく国交省発注で別の元請けさんの現場もあって、10トンダンプだけで20台近く動いている。こちらもうちの社でやっているので連携を取ったりする。

 10トンダンプというとバカでぐずでのろまな迷惑なやつが多いが、仮にこれを野良ダンプと呼称する。逆に、我々が誘導に当たったのは10トンダンプを含めて「プロ」の大型車両ドライバーである。この違いは極めて簡潔。プロは警備員が停止の合図をしたら100%止まる。千回やっても千回止まる。警備員の誘導とドライバーの間に信頼関係があるからこそできる話なので、こちらとしても気が抜けないのではあるが。

 さて、時を経て元請けさんが変わったのが今年の春。本格的に稼働して私が呼ばれたのが夏。そして4トンダンプで土運搬をするとなったのが真夏かねえ。

 この4トンの運転手たちがド素人。交通誘導業務をしていて一般車優先を知らない警備員はまずいないはずだが、こいつらまるでわかってない。飛ばすこぼす誘導見てない。最悪なのは警備員が立ってて一般車優先で停止合図を出す場所にかっ飛ばしてくること。これにはもう、最初は我慢してた同僚が数日経ってとうとう怒って元請けに事情を話す始末。最後には元請けの所長さんから「ダメなら下請け変えるから報告してくれ」との言質を取った。

 困るのは下請けの職長さんで、彼とは土運搬前から組んでたので、うちの警備員が怒る前から幾度となくミーティングをして、ここを直しましょう、こちらの誘導に不備はないですかと話を重ねてきた。挙げ句の果てに下請け変えるぞ通告。ストレスで心配になって話をしたことがあるのだが、本人はまったく平気とのことだった。こういう器の大きい人でないと親方はつとまらない。

 ようやくドライバー全員がまともな工事車両として運転するようになり、警備員の誘導ともうまく連携できるようになった頃、事故は……起こらなかった。

 我々は安全に関するスペシャリストである。

 仕事がうまくいくようになったところで終わってしまうのは惜しいが、あの危なっかしい連中が無事故ですんだのは本当によかった。

 この下請け業者さんは距離が離れていることもあり会える機会はほぼないとは思うのだが、また一緒に仕事をしてみたい。そんな気分になる。

Posted by Nemo at 22:04 | guard